【1】はじめに：なぜ今、企業に「心の健康対策」が求められるのか
職場でのメンタルヘルス不調は、近年ますます深刻な社会問題となっています。
うつ病や適応障害による長期休職、退職、さらには労災認定にまで至るケースも少なくありません。
企業にとっても、従業員の心の健康は生産性や組織の健全性に直結する重要な課題です。
その中で、ストレスチェック制度は、従業員のメンタル不調を未然に防ぐ仕組みとして導入されました。
この記事では、人事・労務担当者として知っておきたい
「ストレスチェックの重要性」と、その効果的な運用方法について解説します。
【2】ストレスチェック制度とは？（企業向け概要）
2015年12月より、「労働安全衛生法」に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、
年1回のストレスチェック実施が義務化されました。
▼ 制度の概要：
- 対象者： 常時使用する労働者（パート・契約社員を含む）
- 実施方法： 質問票による自己記入式調査（57項目の簡易調査票など）
- 実施者： 医師、保健師、一定の研修を受けた看護師・心理職など
- 高ストレス者： 医師面接指導の申出権利あり
- 集団分析： 職場単位でストレス要因の把握が可能
【3】ストレスチェックを実施するメリット
ストレスチェックは、単なる「義務」ではなく、
企業のリスクマネジメントと組織活性化の手段として活用できます。
✅ 個人へのメリット
- 従業員自身がストレス状況を自覚し、早期の対処が可能に
- 高ストレス者が医療機関や社内支援にアクセスするきっかけに
✅ 組織へのメリット
- 集団分析により「どの部署でストレスが高いか」「職場環境にどのような問題があるか」を可視化
- 組織的な改善（業務量調整、人間関係改善、制度見直し）の根拠に
- メンタル不調による休職・離職の抑制
- 健全な職場文化の醸成、生産性・エンゲージメントの向上
【4】実施を成功させるためのポイント
ストレスチェックを「形だけの実施」にせず、
効果的な取り組みにするには以下が重要です。
- 実施目的とメリットを従業員に明確に伝える
「評価には使われない」「個人情報は守られる」など、安心して受けられる環境づくりがカギです。 - 信頼できる外部機関や産業医と連携する
実施から結果のフィードバック、医師面接対応まで一貫してサポートできる体制が望ましいです。 - 集団分析結果をもとに“職場改善”につなげる
実施後の対応こそが最も重要。具体的なアクションを取りましょう。
例：人間関係研修、業務の棚卸し、管理職教育など。
【5】まとめ：ストレスチェックは“予防”のツールである
メンタルヘルスの問題は、発症してからでは対処が遅れがちです。
ストレスチェックは、従業員の異変に“気づく”ための予防的アプローチです。
単なる義務としてではなく、組織の土台づくりの一環として前向きに活用することが、これからの企業のスタンダードです。
「やるべき」ではなく、「やってよかった」と思えるストレスチェックへ。
担当者の皆さまの取り組みが、働く人と職場の未来を守ります。
（おまけ）社内で使える一言例
導入を伝えるときに使えるフレーズ：
「ストレスチェックは、皆さん自身が心の状態に気づくためのツールです。
あなたの声を、より良い職場づくりに活かしたいと思っています。」
まずは気軽に試してみませんか？
「ストレスチェックを実施しているけど、うまく活用できていない気がする…」
そんな不安をお持ちの企業ご担当者様にこそ、ぜひ一度お試しいただきたいサービスです。
正確で配慮あるストレスチェック「こころDo!?」を取り入れて、誰もが安心して働ける職場づくりを始めてみませんか？
システムデザイン開発は、北海道の地で創業40年を迎えます。企業向けのシステム設計～開発・構築～保守運用までワンストップサービスを提供するシステム開発会社です。豊富な開発実績と高い技術力を強みとして、北海道から全国へ幅広い分野・業種へトータルにサポートいたします。
システムの導入やご検討、お困りごとがありましたら、お気軽にご相談・お問合せください。
